鉄の鱗をまとった貝(磁石の解説)

今回は、磁性体の貝についての                                 小話です。

「ウロコフネタマガイ」というインド洋深海に生息する巻き貝は、            唯一無二の大変珍しい特徴を持っています。

貝殻は勿論の事、柔らかい足も硫化鉄で出来た硬い鱗で覆われ、             危険を察知すると鱗のある足をすぼめ更に鱗を外側に向け身を守るそうです。         2006年には新江ノ島水族館でも生体が展示されましたが、                   長期間の飼育実験は叶わなかったそうです。

*写真はつぶ貝です。

深海の熱噴出口から放出される硫化鉄から出来た鎧は実際に金属化しており、       なんと磁石にもくっつきます。

この4cmくらいの巻貝の外殻の複層構造に目を付けた米軍が               兵器開発に応用しようと考えたなどと噂もあったそうです。

このような特徴的な生物が生息する深海には、                                 まだ人類が知る事のない様々な不思議があるのではないでしょうか。