ネオジム磁石のご案内

ネオジム磁石は、鉄、ネオジム、ボロンを主成分とした希土類焼結磁石(異方性)です                               溶解・粉砕等を経てミクロン単位の粒径にそろえた粉を磁場プレスで圧縮成型(磁場中成型)した後に、                            焼結して磁石母材(直方体や円柱)を製造します。

次に磁石母材を丸、角、リング、瓦形状などの寸法に機械加工し、                                更に表面処理(通常ニッケルメッキ)をして製品にします。

製品は、着磁の工程を経て納入します(お客様の仕様によっては無着磁で納入)。

 

永久磁石の中で最も強い磁力と吸着力を持つ磁石で、                                        最大エネルギー積は、50MGOe(メガガウスエルステッド)に達するものもあります。

また温度環境、使用用途により、一般的なNシリーズからHシリーズ、SHシリーズ、UHシリーズ、EHシリーズと           段階的に保磁力を高めたシリーズがあり、最適なグレードの選択ができます。

高特性であることを活化し、機器の小型化、効率化を進めるためのキーパーツとして、                      ネオジム磁石はますます用途が広がっています。

弊社のネオジム磁石は小物部品からFA/産業機器分野の各種モーター、センサー、家電機器、OA機器、AV機器、通信機器、医療機器などに使用されています。

ネオジム磁石の詳しい解説はこちら

 ネオジム磁石の主な特徴

① ネオジム磁石の最大エネルギー積(BH) max)はフェライトの4.5MGOeやサマコバ磁石の30MGOeをはるかにしのぎ、48MGOeを超えるものもあります。

② 主原料に比較的安価なネオジムと鉄を用いている為、コバルトを多く含んでいるサマコバ磁石に比してコストパフォーマンスに勝れ、供給面での心配もありません。

③ 温度特性がサマコバ磁石に比して劣るという弱点もありますが、Hシリーズ、SHシリーズ、UHシリーズとより保磁力を高めた耐熱性のネオジム磁石の材質が開発されてます。

④ 主成分の内70%近くが鉄ということで、防錆のためNi電解メッキを標準仕様としています。

ネオジム磁石の注意点

高温減磁については磁石のHcj温度特性をご注意ください。このため、各種Hcjの異なる材質をご用意させていただいています。材質が同じであってもその形状により減磁特性は異なります。
材質的に錆び易いため、ネオジム磁石は表面処理が必要になります。

ネオジム磁石の表面処理について

ネオジム磁石はは表面処理が施されています。このネオジム磁石は非常に磁力が強いという利点と組成の70%近くが鉄(Fe)であることから防錆対策が必要であるという特徴をもっています。

ネオジム磁石の表面処理は電解Niメッキを採用しています。電解Niメッキはネオジム磁石の表面処理方として最も普及し信頼性の高いものです。弊社ではこのネオジム磁石の表面処理に特に力を入れ、専用工場に日本人技術者を派遣して、日本で実績のある技術と品質管理を導入して行っています。

この電解ニッケルメッキは主にマグネットは主にマグネットの形状により、ニッケル一層メッキ(Ni)および銅+ニッケルメッキ(Cu+Ni)があります。特にCuメッキを直接ネオジム磁石につける技術は中国では弊社だけです。この技術により振動モータ等に使用される内径の小さいリング形磁石にも信頼性の高い皮膜を作ることが可能となりました。

磁石重量の小さいものは回転バレル方式、重量の大きなものは吊るし方式で対応が可能です。電解Niメッキの信頼性は以下の方法で確保されています。


ネオジム磁石 
NEOFLUXシリーズ特性データ(ネオジム磁石材質特性データ)

ネオジム磁石  材質名

温度係数(20℃Tw)

密度(D)

キューリー温度(Tc)

ビッカース硬度(HV)

使用温度 PC-2

αBr%/℃

αH%/℃

g/cm3

NF

-0.12

-0.66

7.4~7.6

320~340

500~600

<80

NF-H

-0.11

-0.60

7.4~7.6

320~340

500~600

<120

NF-SH

-0.10

-0.53

7.4~7.6

340~400

500~600

<150

NF-UH

-0.10

-0.49

7.4~7.6

350~400

500~600

<180

NF-EH

-0.09

-0.45

7.4~7.6

350~400

500~600

<200

各原料(鉄、レアアース等)を配合します。
ネオジム磁石は、鉄が6割、ネオジが3割、その他1割にボロンやジスプロシム、テルビウム、その他元素で構成されています。これらの配合の違いで、材質グレードを作り分けています。

 

配合された原料(鉄、レアアース等)を高温で溶解し、合金を作成します。

溶解した合金を微粉砕します。

水素を使用し合金を5μm程度まで粉砕を行います。この5μm程度の一粒ひとつぶが既にN極とS極を持っているのです。

微粉末をプレスする際、磁界を加え磁化方向を揃えた成形粉末品を作ります。

磁界を与える事で、5μm程度の粉末全てがN極とS極同じ配列になります。この配列の向きの均一具合がネオジム磁石の強さの秘訣です。

約1100℃で焼結を行い、約600℃で熱処理を行い焼き固める工法を行います。

これによりビッカース硬度600Hv、焼き入れした鉄より硬い硬度になるのです。熱処理(時効処理)を行う事で粉末の結合が最適化されネオジム磁石の保磁力を高めます。

焼結・熱処理の工程を行い、ネオジム磁石の母材か完成します。

弊社は削り出しでご希望の形状のネオジム磁石を製造しています。

ネオジム磁石は硬度が高いので、加工難易度があるので簡単には加工でません。弊社では、ワイヤー加工や研磨砥石、内周刃、外周刃などを用いて形状再現を行います。

ネオジム磁石の6割が鉄の為、錆の懸念があります。

その為、防錆を目的としてめっきなど標準処理として表面処理を施します。

実はここまでの製造工程で磁力は帯びていません。

最後に磁界を与える事で、磁力を半永久的に保磁します。この事からネオジム磁石は永久磁石とも呼ばれてるのです。

最後に製品寸法、外観検査を行いネオジム磁石が完成します。

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本日の原材料価格 【2-21

2025/02/21
[元/kg]
  • プラセオネオジ(Pr-Nd)
    542.5
    ジスプロシウム(Dy)
    2200
    テルビウム(Tb)
    7630
    プラセオネオジ(Pr-Nd)
  • 原材料価格について
    前日比 プラセオネオジ(Pr-Nd)-0.5% となっています。
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