【BH特性】
永久磁石のスペックを決める要素にBH特性というものがあります。
このBH特性とはBが残留磁束密度とHが保磁力を指します。
母材を焼き固め密度を上げる焼結、時効処理の製造工程の技術により 保磁力高めます。
完成した磁石母材はBHトレーサーという専用の測定器を使用し BH特性を測定します。
【残留磁束密度】
外部からの電流により磁石の磁力が飽和状態になった時、 電流を止めた際に磁石に残る磁束の事。
要するに「磁力」の強さを指します。
残留磁束密度は材質やグレードによって異なります。
磁束とは(表面磁束密度)
【保磁力】
永久磁石は磁化方向とは反対の磁場(通称:逆磁場)を与え続ける事で、一度磁力が無くなり、更にそこから今までのN極とS極が反転現象を起こします。 保磁力とはそんな逆磁場や外部磁場に耐える強さや抵抗力の事を指します。 この事は、逆磁場強く、熱減磁が起こりにくくなるのです。 ですが、この保磁力には2つの概念があり、それがHcjとHcb。
Hcj(iHc)
磁力をゼロ状態にするのに、磁石自身が逆磁場から耐える値の事。
磁石自身の強さ(抵抗力)を表しているので真の保磁力や固有保磁力とも言われています。
Hcb(bHc)
磁力をゼロ状態にするのに、必要な外部からの逆磁場の値の事。
【材質のスペック】
材質スペックを判断するには、【Hcj(保磁力)の値が高い程、外部からの影響に強く】、【Br(残留磁束密度)の値が高い程、磁力の強い】材質といった方法で判断をします。 このBH特性が永久磁石の材質のスペックを決める要素となるのです。
ここで注意しなくてはならない点があります。弊社の材質を例に見てみましょう。
ノーマル材、M材、H材・・・と材質ランク上がることで、 保磁力(Hcj)は上がり、残留磁束密度(Br)は落ちる。 このような相関関係があるのです。
このページでは材質スペックの解説ですが、製品のスペックはこちらで解説しています。
【マグネット・磁石の基礎知識】ネオジム磁石入門vol.4
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